桃山時代 唐津 旅茶碗

¥20,000 (税込)

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ざっくりとした胎土に、のびやかな文様が舞う。
桃山の風をそのまま閉じ込めたかのような、唐津民窯の見立て小服平茶碗です。

器面にめぐる大胆な刷毛目は、素朴でありながらも力強く、
ひとつの風景のように眼前にひろがります。
欠けは銀繕いにより静かな輝きをまとい、むしろ景色の一部となっています。

時に平盃、時に旅茶碗、時に取り皿として──
何でも受け止めてくれるおおらかな実用美。
飽きることのない民芸調の魅力を湛えた、掌中の小宇宙です。

唐津焼

唐津焼は桃山時代から肥前地方で盛んに焼かれた陶器で、茶の湯の隆盛とともに数寄者に愛されました。民窯で生まれた唐津小皿は、素朴で力強い造形と、刷毛目や鉄絵など自由奔放な意匠を特徴としています。本作はその典型で、胎土の荒々しさと奔放な文様が相まって、民芸調の温かみを感じさせます。銀繕いが施された欠けも美の一部となり、実用器としての魅力を引き立てています。盃・茶碗・皿と多用途に用いられる柔軟さも唐津の魅力であり、桃山陶の大らかな精神を伝える一例です。

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